
削らない虫歯治療の基本技術
Cu⁺(銅イオン)セメント
概要
銅イオンセメントの良さは、持続する弱い殺菌力です。また、抗生物質の様な耐性菌をつくらないメリットもあります。昔は誤解により緑青(銅のサビ)などの毒性を間違った表記をしている教科書、辞典が散見されましたが無害同様な安全性の高い物質です。
緑青(塩基性炭酸銅)の毒性 社団法人日本食品衛生協会より参照
ドックベストセメント
Hoffmann’sコーパリオンセメント



抗生物質系虫歯殺菌剤との違い
歯医者で多く使われていた、抗生物質(メトロニダゾール・ミノサイクリン・シプロフロキサシンなど)を混ぜ、虫歯に塗布する治療法ですが、抗菌薬の局所使用による耐性菌リスクが報告されています。
Cu⁺(銅イオン)セメント療法
Cu⁺(銅イオン)セメント療法は、抗生物質を用いず、銅イオン(Cu⁺/Cu²⁺)の多点抗菌作用を利用して、う蝕病巣・感染象牙質・バイオフィルムを制御しつつ封鎖する治療アプローチ。
削除量を最小化し、歯髄温存・再感染抑制を狙う治療法です。

適応
- 初期〜中等度う蝕
- 感染象牙質が残存するが封鎖可能な症例
- 歯髄温存(間接覆髄・選択的除去後)
- 根管内・根尖周囲の感染制御(補助)
基本概念
- う蝕除去(壊死組織・軟化象牙質)
- しっかりした消毒・除菌
- Cu⁺セメントの封鎖(気密性重視)
- 長期イオン放出による感染制御(持続的な殺菌)
- 再石灰化・安定化を待つ
- 必要に応じ二次修復(仮封の場合)
